巫女よりー注連縄についてー
こんにちは、十日恵比須神社 巫女です。
この「神職と巫女からのお便り」では神社に関するお題から、私たちが日々奉仕をする中で感じることなど、様々な記事を掲載いたします。
今回は神社の「注連縄」についてお話ししたいと思います。
注連縄とは、神様がいらっしゃる神域とその外とを区別するためのものです。神社では本殿・拝殿にある注連縄をはじめ、鳥居や手水舎、御神域などに掛けられています。ここでは境内の場所ごとにご紹介させていただきます。
~鳥居~
鳥居は注連縄と同じく神社の外と内を分ける境に建てられ神社の神聖さを象徴する建造物です。
当社では通常時、鳥居には注連縄を掛けておりませんが10月8日・9日の秋季大祭と1月8日から11日までの正月大祭時には両側に竹笹を立て、注連縄を掛けます。
大祭は御祭神にとって大切な祭典日であり、鳥居の内側をより清浄かつ神聖なものとするためです。
~手水舎~
手水舎は水で身を清めお祓いをするところです。神前に進む前に「心の浄化」を行い、自身を整えることが重要とされます。手水舎の注連縄は、そのお祓いをする空間がより清浄であるように結界として掛けられています。
~御神木~
神道は自然に対して感謝の念を持ち、すべてのものに神様が宿るとされています。境内にある木々も御祭神の御神威が宿る木として注連縄を掛けて大切に守っています。
~大注連縄~
当社の拝殿前には大注連縄がございまして、本殿・神域を守るために掛けられています。
本殿には神様がお鎮まりになっており、最も重要な建物ですので、その神域に不浄や罪穢れなどが入らぬよう、一番大きな注連縄でお守りしております。
また当社の大注連縄は、御祭神である大国主大神様の御神縁によって出雲大社のお膝元、須賀注連縄保存会の皆様が10年毎に掛け替えにお越しくださいます。
昨年がその年でございましたので、次に大注連縄が掛け替えられるのは令和12年になります。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。